銀行借り入れで保証人が不要なカードローン


一般的に銀行から借り入れを行いたい場合、保証人担保の設定が必要になります。しかし、お金を借りるという行為自体があまり良い印象ではありません。家族や周囲に知られずに借り入れをするにため、可能な限り保証人を設定したくないものです。

こういったニーズに応えられるのがカードローンです。
カードローンであれば、家族や友人に保証人を依頼することなく借り入れをすることができます。

 

連帯保証人と担保とは

銀行から融資を受けようとする際には、連帯保証人や担保を設定することを条件に融資を受けることができるケースが多いです。

連帯保証人とは、債務者が借入金を返済することができなくなった場合に、代わりに返済義務を負う人のことを言います。多くの場合は、債務者の配偶者や家族、そして親しい友人などが連帯保証人になることが多いです。

担保とは連帯保証人と同様に融資の際にあらかじめ所有している家や土地などの物品を保証として抵当に入れることを言います。借入金を返済することができなくなった場合に、抵当に入れている担保を競売にかけて、借入金の返済を行います。融資を受ける際には、連帯保証人や担保のどちらか片方、もしくは両方について設定をして契約を進めます。

 

銀行の融資に保証人が必要な理由

それでは、何故銀行の借り入れを行う際に保証人や担保が必要なのかというと、融資をする銀行側が損をしないための制度です。

銀行の融資とは、融資しているお金の利息を得ることで利益を確保しています。しかし、お金を貸付けするというのは、非常にリスクが高いことです。貸し付けたお金が返済されないような事態に陥ってしまうと、銀行としては受け取った利息以上の損失を被ってしまいます。そのような事態を避け、確実に貸付金を回収するための方法として、連帯保証人や担保という制度が確立されてきました。

そして、これらの制度によって借り入れをする側が受けることができるメリットとしては、信用力を高めることができるという事です。一個人がなんの保証もなしに融資を受けることができません。万が一の時に、借入金を返済するあてのある保証人や担保を設定することで信用力を高め、より高額な融資を受けることができるようになります。

 

保証人なしで借りられるカードローンとは

銀行から融資を受ける際には、連帯保証人や担保が必要というものの、銀行におけるすべての融資サービスにおいて必要であるわけではありません。これらの保証が必要になるケースとしては、住宅ローンやマイカーローン、そして教育ローンやフリーローンなどで必要となることが多いです。そして、保証人や担保を設定せずとも借り入れをすることができるサービスとして筆頭に上がるのが、カードローンです。

 

カードローンは、住宅ローンやマイカーローンなどの一般的なローンサービスとは少し毛色が違ったサービスです。

住宅ローンなどは、契約の際に必要な借入金を提示して、審査を通過した際に、借入希望額を全額一括して融資してもらいます。

一方で、カードローンの場合は、申し込みの際に希望借入限度額を提示し、審査によって極度貸付額を決定します。そして、契約が完了した時点では融資は実行されず、利用者が必要な時に借り入れをすることができるようになります。

 

カードローンでは、借り入れをする際には、限度額いっぱいまで一気に借入をすることができます。また、例えば1万円だけなど必要な資金だけを借り入れることができます。つまり、承認された借入限度額までであれば、いつでもなんどでも借り入れを受けることができるようになります。

そして、借入目的は事業に供する資金以外であれば、基本的に自由です。住宅ローンやマイカーローンなどのような目的別ローンではないため、生活費でも趣味でも好きな事に利用することができますし、もちろん教育費に使ったりというケースもあります。

 

万が一でも銀行が損をしない理由

このように、利用者にとって非常に便利なカードローンですが、なぜ保証人や担保を設定せずとも利用できるのでしょうか?

利用者が保証人を立てたり担保設定をしなくても融資ができる理由は、保証会社が存在しているからです。保証会社は、保証人や担保に代わって債務者が借入金を返済することができなくなった場合に、借入金の残金を債務者に代わって銀行に返済する会社のことを言います。

銀行は、保証会社をつけることで、貸付金の貸し倒れリスクをほぼゼロにすることができるため、保証人や担保を設定せずとも融資を行うことができるという仕組みになっています。

もし、債務不履行になった(借入金の返済ができなくなった)場合、保証会社は銀行に貸付金の残金を肩代わりして返済(代位弁済)すると同時に、債権を銀行から保証会社へと移行させます。つまり、利用者と銀行とのやり取りは終了し、あとは債務者と保証会社とのやり取りになり、債務者は保証会社に借入金を返済していかなければなりません。

 

ここまでみると、保証会社にはメリットが無いように感じる事でしょう。しかし、保証会社も慈善事業ではないため、しっかりとメリットが存在しています。

保証会社のメリットとしては、銀行が債務者から得ている利息の何割かを手数料として受け取ることができます。銀行と保証会社の間でメリットが成立しているため、近年では住宅ローンなどでも保証会社を通す銀行もあるほどです。

 

カードローンを利用するための保証会社の審査

カードローンを利用しようとする場合、利用者は保証会社と直接のやりとりは発生しません。必要な手続きは全て銀行側が行ってくれます。そして、保証会社にも審査があります。どちらかというと、カードローンの審査においては保証会社の審査がもっとも重要であると考えてもらえばよいでしょう。

 

融資の審査を行う際には、銀行も審査を行っていますが、銀行はどちらかというと書類上の不備が無いかの確認、職場への在籍確認など、事務的な手続きに徹している場合が多いです。細かな融資審査については、保証会社が行っています。銀行としては、保証会社が承認を出してくれれば、債務不履行の際には保証会社が保証してくれるため、何の心配もなく資金を融資することができます。

 

保証会社では、自社で保有している基準に基づいて、個人信用情報や勤務先、そして勤務先での勤続年数、収入などの審査をして、スコアリングをしていきます。そのスコアに基づいて、カードローンの審査を通過させるのか、また通過させるのであれば限度額をいくらにするのか等を決定していきます。

 

保証会社はどこがなるのか?

ここまで保証会社の役割や審査についてご紹介してきました。そうすると、そもそも保証会社とは、どのような会社が請け負っているのかという事が疑問に上がってくると思います。日本国内には、保証業務を行っている会社がいくつも存在しています。そして、銀行のカードローンを取り扱っている保証業者は、消費者金融会社であることが多いです。

消費者金融というと個人向けのキャッシング業を行っているため、銀行としてはライバル関係にあたります。何故、その消費者金融が銀行のサポートをしているのかというと、貸金業法という消費者金融を管轄する法律が改正されたことが背景にあります。

 

改正貸金業法では、年収の3分の1以上の融資を禁じる総量規制が導入され、グレーゾーン金利も撤廃となりました。これにより、消費者金融は、

貸したくても貸せない

過払い金を払わないといけない

という状況に追い込まれ、経営環境が悪化します。

一方、銀行は法人融資にしても個人融資にしても、担保や保証人をつける形の融資をメインで取り扱っていました。個人向け融資の与信ノウハウが豊富な消費者金融と手を組めば収益機会を増やすことができるということで、双方の思惑が一致したわけです。

メバガンクは大手消費者金融をグループ内に取り込み、消費者金融も保証業務を事業の新たな柱に据えて銀行カードローンの保証を幅広く手がけるようになって現在に至っています。

そのため、各銀行が採用している保証会社は、銀行が子会社としている消費者金融やそれに準ずる関係性の深い消費者金融を利用していることが多いです。

 

 

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